MISFコラム『メキシコの不動産バブル到来?』

MISFコラム 『メキシコの不動産バブル到来?』 2018/1/16 メキシコの不動産投資は、不動産税も少額で、当面は購入後の価値が下がることもないことからメキシコ人だけでなく、外国人にとっても非常に人気がある。メキシコシティではここ4~5年でその他大都市と同様に不動産価格が高騰している。しかし、需要が供給を上回っており、米国のように不動産バブルが弾ける可能性がある。 メキシコのリスクの根本的な原因は、不動産価格のみを心配し、ローンが受理された後の毎月の支払額を重要視していない人が多い点にある。不動産ローンが組める間は、この不動産価格の高騰はこのまま続いていくことが予想される。 ペソ高だけでなく需要と供給の関係から、2010年から2017年にかけて、メキシコシティ周辺では135万以上の不動産を建設すべきだったにもかかわらず、30万件未満しか建設されなかった。しかも、中には住宅として適切に使用されていない不動産もあり、現在の需要に対して住宅が不足しているのが現状である。5年前には90平米のマンションが百万ペソで購入可能であった地域でさえ、現在は60平米のマンションが最低でも2百万ペソなければ購入できなくなっている。 賃貸料も同様に値上げが続いており、日本人駐在員が多いメキシコシティーのポランコ地区ではここ数年だけでも17.4%上昇しており、その他の中心地から離れた場所でも6千ペソが最低賃貸料となっている。 ここに目を付けたメキシコシティ政府は、2016年12月28日に不動産余剰価値(Plusvalía)に対する税金を課する「新メキシコシティ不動産法」を承認した。これはつまり、購入時に百万ペソだった不動産が、政府の都市開発の影響から数年後に2百万ペソで販売できる場合、2百万ペソ-百万ペソ=百万ペソを付加価値税として支払え、という驚くべきルールである。 市民より大反対されたこの法律は2017年3月27日に公布されたが、問題の条項である第94条は、改善(Mejora)と称し、支払う必要がある場合は、個人ではなく不動産業者が支払うよう変更された。しかし、2017年2月にされた憲法122-A条V条により、「連邦法は、不動産に関する税金を設定するためのメキシコシティの権限を制限しない」としているため、この変更がいつまで続くかは不明である。